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執筆者の写真問い合わせ先 第16回名椙大会

作手・下山地区テレイン紹介

こんにちは。イベントアドバイザーでOB2年目の棚橋一樹です。



今回は、第16回名椙大会のテレインがある、作手・下山地区のテレインについて紹介します。



作手・下山地区には、花沢・三河高原牧場・菅沼守義・黒坂・切山・水別・田原・巴山・作手高原・亀山城址と合計で10個のテレインがありますが、三河高原牧場と黒坂は地図が古く、現在は使われていません。また、第16回名椙大会の要綱2では、水別と田原が立ち入り禁止区域となっており、競技情報に抵触する恐れがあるため今回は紹介しません。そのため、残り6個のテレインについて紹介します。



1. 花沢

<テレインプロフィール>

標高400 m〜500 m程度に位置し、テレイン内の比高は約100 m。道路や耕作地によって隔てられた幾つかのエリアから構成されているテレイン内の地形は、総じて比較的急峻で複雑な中規模の尾根・沢からなる一方、微地形も多く存在する。また、植生の一部には広葉樹により見通しが悪いところがあるものの大部分は人工林であり植生界も比較的多くさらに小道も存在していて走りやすく、慎重なナビゲーションを要求される部分が多くある。それゆえ総合的な対応力が求められるテレインとなっている。

(三河オリエンテーリングクラブ設立45周年記念オリエンテーリング大会プログラムより引用)



<このテレインについて>

インカレロング2003やWOC2005のトレーニングテレインなどに使われ、2009年には名椙大会も開かれていますが、2010年代後半には使われていなかったテレインです。多分、テレイン内に大きな山塊が多く、距離に対する登距離の割合を抑えることができなかったため、使われていなかったのでしょう。

三河OLC45周年記念大会では、ミドルとし、尾根線上に上るまで50 m~75 m程度斜面を登る必要がある山塊の尾根線上にスタート地区を設けたことと、傾斜の緩い山塊を使用したことによって距離に対する登距離の割合を抑えたコースとなっていました。

作手地区より標高が低いものの、作手地区でよく見かける下草と倒木のコンボがほとんどないため爽快に走ることができます。



2. 菅沼守義

<テレインプロフィール>

尾根沢がはっきりし、緩急に富んだ地形上に、手入れの行き届いた針葉樹林が広がり、

部分的に倒木や笹ヤブによる走行障害が見られる、典型的な愛知県三河地区高原部のテレインです。(平成24年度(第5回)愛知県オリエンテーリング選手権大会兼 全日本リレー愛知県代表選考会プログラムより引用)



<このテレインについて>

WOC2005ロング予選やAsOC2010ロングなどが開催されているテレインですが、直近で地図修正が行われたのは第8回名椙大会(8年前)となっており、地図修正が行われる規模の大会は近年開かれていません。しかし、下草と倒木のコンボが比較的少なく、地図の経年劣化もあまり生じていないため、2012年と2018年には愛知県選手権が開催されています。

このテレインを利用するときは拠点として旧菅守小学校を使うことが多いです。その旧菅守小学校では、土日のみレストランが開店しており、地元でとれた高原野菜を用いた鹿カレーなど、地産地消にこだわった料理を提供しているそうです。



3. 切山

<テレインプロフィール>

標高500 m前後に位置し、急な斜面が特徴的なテレインとなっています。北部には細やかな尾根や沢が入り組んだ地形も存在し、エリアによって高いナビゲーション能力が要求されることになるでしょう。また、競技エリアはほとんど人口林となっています。

近年の森林整備により笹が伸びてきており、下草により走行性が劣る箇所が 50%ほど占めています。間伐材などが下草の中に点在している箇所もありますので注意してください。(名椙技術局レース2017プログラムより引用)



<このテレインについて>

とにかくごつい箇所と、下草と倒木のコンボがひどい箇所がおおいため、あまりつかわれないですが、「水別田原も作手高原も菅沼守義も今年使ったから切山を使うか」みたいな考えを持った人によって年に一度使われることもあります。そのため、名椙現役生やOBOGでこのテレインに入ったことがある人の割合は意外と多いのではないでしょうか。



4. 巴山

<テレインプロフィール>

テレインは標高 500m~700m に位置します。細かい尾根沢も見られる複数の大きな山塊や大尾根からなり、傾斜は概して急です。比高 50m 以内の比較的小さな山塊からなる部分もありますが、その部分も斜面は急です。尾根上や沢底には、幅が狭いながらも平坦な部分も見られます。また、一部にはある程度の広さを持った緩斜面が存在します。微地形が複雑に発達した部分もあります。地表は柔らかい土が堆積した地面、笹に覆われて足元がよく見えない地面、岩がちな硬い地面など様々です。

90%が針葉樹で走行可能度や見通しは概して非常に良く、愛知県内のテレインでも最高の水準です。一部、針葉樹と広葉樹の混合林が存在し、その部分での走行可能度や見通しは落ちます。

テレイン内には耕作地が見られます。太い舗装道路、細い舗装道路や非舗装道路、小道も見られます。(インカレロング2008要綱3より引用)



<このテレインについて>

インカレロング2008やWOC2005ロング決勝などで使われていますが、左右に伸びる主尾根上に乗るまでも登りが多いのに、主尾根上のアップダウンも多いため、非常にタフなテレインとなっています。先ほどのテレインプロフィールには「90%が針葉樹で走行可能度や見通しは概して非常に良く、愛知県内のテレインでも最高の水準です」と書いてありますが、近年は左右に伸びる主尾根の北側で笹が伸びており、走行可能度が良い場所は以前よりも少なくなっていると思われます。このテレインでは、文殊山城跡の西にある少し傾斜が緩い箇所か旧作手小学校南校舎の北西にある少し傾斜が緩い箇所でミドルレッグを組まれることが多いです。



5. 作手高原

<テレインプロフィール>

傾斜の急な大小複数の山塊からなり、沢底を走る道等によって分離されています。また、尾根や沢が複雑に発達したエリアも存在します。大部分が針葉樹林で走行可能度や見通しは良好ですが、一部には伐採等による倒木の影響で走行可能度の低い場所があります。(第13回名椙大会プログラムより引用)



<このテレインについて>

WOC2005リレーやインカレミドルリレー2014や東海インカレ2015などが開催されており、フォレスト3種目のどの種目であっても開催できる、汎用性が高いテレインです。汎用性が高い理由は、全体としては白めで傾斜がきついテレインではあるものの、下草が全くなく平らである箇所・下草は多少あるものの平らである箇所・下草が全くなく傾斜がある箇所・見通しが悪くて平らな箇所…etcといった感じで、様々な植生と様々な傾斜が1つのテレイン内にあるためだと考えられます。



6. 亀山城址

<テレインプロフィール>

地形の緩急や尾根沢がはっきりしており、林の中は概ね見通しが良いテレインです。人工林では広い範囲で背丈の低い笹が生育しており、間伐材や枝が見えにくくなっています。(第13回名椙大会プログラムより引用)



<このテレインについて>

基本的にごつく、平らなところはほとんどない上に、山林の周りに柵がはりめぐらされており、山塊間のエリア移動をする際の動線が限られてしまっているため、使用する機会は減少しています。テレインの一番北西からスタートして亀山城址まで戻ってくるようなダウンヒルミドルコースを組めば、登りを抑えた良いコースになると思いますが、スタート地区が離れすぎているため実現するのは難しいでしょう。



作手・下山テレインと言っても、その特徴はテレインによって若干異なります。今回の名椙大会テレインはどのようなテレインなのか、参加者自身の目でお確かめください。



長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。次回はHP作成者の大塚くんです。

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